何を書いてよいか、仕組みがどう動くか。利用規約と一体のものです。

版:2026-10-20

SUIMOW(スイモウ) ── 投稿ガイドライン

1. このガイドラインの目的

このガイドラインは、投稿を制限するためではなく、水処理の技術を残す、繋ぐ、磨くという本サービスの目的(詳しくは宣言文を参照)を、安心して実現し続けるためにあります。

以下、書いてよいことを先に、書いてはいけないことをその後に示します。書いてはいけないことは多くはありません。


2. 書いてよいこと/いけないこと

2.1 書いてよいこと(技術的内容)

水処理の技術・維持管理に関わることであれば、基本的に何でも投稿して構いません。特に次のようなものは、積極的な投稿を歓迎します。

  • 「何を見て、何を動かすか」という運転上の知見。数値は目安・参考値として書けば十分です
  • 初歩的な内容。ベテランの方が「今さら」と感じるような基本的な知見ほど、経験の浅い方には価値があります
  • 他社の設備・製品についての、事実に基づく率直な評価。「型番◯◯は、△△の条件で不具合が出やすい」といった、検証可能な事実は貴重な知見です。この場には、メーカーや自治体などの関係機関は参加できません(→ 2.4)
  • 処理場ごとの裁量の実態。教科書通りにいかない運用の工夫も、共有する価値があります
  • 運転コストに関わる知見。薬品の注入率、電力や薬品の原単位、削減のために試したこと。これらも遠慮なく書いてください(→ 3.4)
  • うまくいかなかった記録。試したが改善しなかったこと、かえって悪くなったこと。これらは成功した記録と同じか、それ以上に価値があります(→ 4.2)

2.2 書いてはいけないこと(5つだけ)

次の5つに該当する内容は、投稿しないでください。

区分 内容
個人名 特定の個人が識別できる氏名・呼称
認証情報 パスワード、暗証番号、認証コード、ログインID等
設備の弱点そのもの 侵入経路、施錠不良、監視カメラの死角など、悪用されうる情報
契約金額・契約条件 委託金額、単価、契約期間など、委託契約の商取引条件
根拠のない誹謗中傷 根拠を示さずに、個人・会社・製品をおとしめる断定(事実・経験に基づく評価は含まない → 2.3)

2.3 事実に基づく評価と、誹謗中傷の線

他社・他製品への言及は、事実に基づくものか、根拠のない誹謗中傷かで判断してください。事実に基づく評価は歓迎します。根拠のない誹謗中傷は、2.2のとおり書かないでください。「それは違うと思う」「うちでは逆だった」という議論は誹謗中傷ではありません。処理場ごとに水も設備も違い、それぞれに実態があります。

  • 「型番Xは、Y%以上の負荷で誤作動する事例があった」→ 問題ありません(事実・経験に基づく評価)
  • 「あの会社の製品は使えない」→ 避けてください(根拠を伴わない断定)

2.4 なぜメーカーの方や発注者の方が参加できないのか

この場のアカウントは、機場の維持管理業務を受託されている事業者の方にのみ発行しています。設備・機器のメーカーの方、販売事業者の方、そして発注者である自治体などの関係機関の方には発行しません。センター職員・機場職員など、処理場に勤める自治体側の方も同じです(利用規約第3条第3項)。

これは純粋な技術的議論を蓄積するためです。社外の方が入ると、たとえば次のことが起こります。

  • 維持管理のやり方に、部外者から修正の指示が来る
  • 失敗事例のように、技術的に必ず起こり、しかも貴重な情報が、共有しにくくなる
  • メーカーの営業の場にされる

設備や機器を販売する立場の方が読んでいる場所では、機器の率直な評価は書けません。評価する側が見ている場所では、うまくいかなかったことは書けません。そのどちらも、この場でいちばん価値のあるものです。

そのため、招待コードをお渡しいただける相手も、その機場の維持管理業務に現に携わっている方に限らせていただいています。工事や点検で立ち入られている方、駐在されている方であっても、維持管理業務に従事されていない場合は含まれません。

招待コードをお渡しいただけるのは、御社でその処理場の維持管理に携わる方のみです。

メーカーや発注者の方にアカウントが渡ると、ここで率直に書かれていた失敗や機器の評価が、書かれなくなります。影響は御社だけでなく、同じ場を使うほかの処理場や、ほかの維持管理会社にも及びます。会社の垣根を越えて現場の技術を積み上げていく取り組みが、そこで止まってしまいます。最後に困るのは、この場で知見を積み上げてきた皆さま自身です。

求められたときは「SUIMOWに聞いてください」とお伝えください。部外者にアカウントが渡ったことが分かった場合は、そのアカウントを停止し、場合によっては御社との契約を解除させていただくことがあります。

これは規則であると同時に、運営からのお願いです。

なお、投稿の中身をほかの方に見せるかどうかは、各自のご判断にお任せしています。見せるときは、処理場名・会社名が分からない形にしてください。

お立場上、断りにくい場面もあろうかと思いますが、その際は、「規約でそう決まっている」とお伝えください。皆さんが個人で判断されることではありません。


3. 投稿の種類

3.1 勘所

①何を見て → ②どの負荷を → ③どれだけ操作すると → ④どんな現象が起きて → ⑤結果どうなるか。この5つの枠に沿って書く、運転の勘です。

これに加えて適用条件(季節・天候・気温や水温・流入量・時間帯)を添えられます。「夏場だけ」「雨天が続いたとき」「夜間帯に」といった条件です。勘所は「いつ起きたか」ではなく「いつ効くか」を持ちます。

3.2 質問

いま困っていることを、他機場に聞くものです。6つの枠がありますが、必ず埋めていただくのは最後の「何を聞きたいか」だけです。

枠を設けているのは、書く側に手間をかけていただくためではありません。枠を埋めるだけで、答える側にとって答えやすい質問になるためです。

いま起きている事象についてではなく、他機場のやり方や判断の基準、機器を使った経験などを聞きたい場合は、枠のない自由記述に切り替えられます。

3.3 レポート

自由記述で書く、機場をまたいだ共有です。ジャンルは共有・報告・雑談・継承・被災時の5つです。

3.4 運転コストの知見について

薬品注入率や原単位といった運転コストに関わる情報は、書いていただいて構いません。

処理場の包括的民間委託では、電力費・薬品費といったユーティリティを精算の対象とする例が一般的です。つまり削減した分がそのまま受託者の利益になる構造には、多くの場合なっていません。むしろ評価の基準が過去の実績値に置かれるため、他機場の原単位は、評価を受ける側にとって知っておきたい情報です。

もちろん、契約金額・単価・契約期間といった商取引の条件は別です(→ 2.2)。


4. 迷ったときのために

4.1 迷ったら、書かないでおいて構いません

書き切ってから公開する必要はありません。

  • 下書きのまま置いておけます
  • 公開したあとでも編集できます
  • 公開したあとで取り下げることもできます

書き切ってから公開するのではなく、書けるところから書いて、あとで育てるという使い方を想定しています。

なお2.2の5つ(個人名・認証情報・設備の弱点・契約金額と契約条件・根拠のない誹謗中傷)は、それぞれ個人を守る/アカウントと場を守る/設備を守る/会社の競争上の立場を守る/議論の場を守るという理由で線が引かれています。この5つ以外に、書いてはいけないことはありません。

4.2 うまくいかなかった記録について

改善しなかった報告も、悪くなった報告も、そのまま書いてください。

機場ごとに水も設備も環境も違います。同じ手が同じように効かないのは当然のことです。うまくいかなかったという記録は、次に同じところで悩む人にとって「そこは既に試された」という手がかりになります。

質問に付いた回答を試した結果は、改善・状況維持・悪化・様子見・その他の5つから選んで記録できます。どれを選んでも、答えてくださった方には「試された」という事実が伝わります。役に立たなかった、という判定はこの場には存在しません。


5. 投稿を守る仕組み

安心して投稿していただくために、次の3段階の仕組みを用意しています。

  1. 投稿画面の一言。「ここに書かれた経験は、次の現場へ引き継がれます」という表示を常に出しています。この場の性質を思い出していただくためのものです。
  2. 投稿前の確認。投稿ボタンを押す前に、「個人名・パスワード・設備の弱点・契約金額を含んでいないこと」を確認するチェックが1つだけあります。
  3. 投稿後の確認(システムと運用者)。レポート・勘所・質問は、投稿後にシステムが下ごしらえした診断結果をもとに、運用者が確認します(通常は当日〜翌日中)。問題がなければ、何も通知は届きません。何も連絡がないことが、正常に投稿できたということです。

チャットについては、性質上リアルタイムのやり取りのため、投稿後の確認は行いません。パスワードや契約金額など明らかに問題のある言葉を送信しようとした時点で、その場でお伝えして送信を止める仕組みのみを設けています。

投稿する内容が自社の契約(自治体などとの委託契約など)に照らして問題ないかどうかは、投稿する側で一度確認していただくことをお願いしています(利用規約第11条)。ここで挙げた確認の仕組みは、その確認を助けるものであり、代わりに判断するものではありません。


6. 「気づき共有」について

ほかの機場が投稿した内容を読んでいて、気になる点があれば、「気づき共有」で知らせることができます。

  • これは告発や通報ではなく、この場を安心して知見の共有の場とするための仕組みです
  • 誰が「気づき共有」を押したかは、SUIMOW運営を含めて、誰にも分かりません。ボタンを押しても、投稿の見た目は何も変わりません
  • 押すと、その投稿についてシステムが診断し、運用者が確認します

どちらに書けばよいか迷ったときは、次の線で分けてください。

どんなとき
返信欄に書く 話し合えば済むこと。「それは違うと思う」「うちでは逆だった」「その手順は設備更新後は使えない」
気づき共有を押す 話し合っても解決せず、消すしかないこと。2.2の5区分に該当する内容、下水処理に関係のない投稿、明らかに混乱を目的とした投稿

技術的な見解の違いは、気づき共有ではなく返信欄へどうぞ。異なる見解が並ぶことは、この場では歓迎されています。むしろ議論の付いた投稿のほうが、読む人にとって価値があります。


7. 削除・異議申し立て

  • 投稿の削除は、上記2.2の5区分に明確に該当する場合、および下水処理に関係のない投稿・明らかに混乱を目的とした投稿に限って行います
  • ご自身の投稿は、いつでもご自身で削除できます(ほかの方の投稿は、同じ機場の方であっても削除できません)
  • 削除した場合は、該当した理由を添えて、必ず投稿者本人に通知します
  • 気づき共有された事実自体は、削除に至らなければお伝えしません
  • 削除の内容に納得できない場合は、SUIMOW運営に連絡し、再検討を求めることができます(利用規約第12条4項)

参考として、月ごとの診断件数・削除件数は「安全網について」のページで公開しています。


この3つは一体のものです。宣言文がなぜこの場があるのかを、利用規約が権利と義務を、投稿ガイドラインが何を書いてよいかを定めています。内容が食い違う場合は、利用規約の定めが優先します(利用規約 第3条2項)。